成長期にスポーツをしていて「膝の前側が痛む・・・」
という方はもしかすると「オスグッド」かもしれません。
放っておけばよくなるだろう・・・では心配な方は今回のコラムを参考にしてみてください。
最後に自宅でできるストレッチ動画も載せてあります!
オスグッドとは?
オスグッドとは成長期のスポーツ選手において、ダッシュやジャンプなどの激しい運動によって生じるスポーツ障害の1つです。お皿の膝蓋骨の下にある腱が、脛骨という骨の部分を引っ張り、痛みを引き起こします。
骨が成長する、男性12−15歳、女性8−12歳におこりやすいです。
症状としては
- しゃがみ込み時の膝の痛み
- ジャンプ・ダッシュ時の膝の痛み
- 階段の登り降りするときの膝の痛み
- 膝の出っ張り
- 出っ張り部分の圧痛
がメインです。
特にスポーツをしている子供にとっては、安静を要求されるため辛いスポーツ障害です。
オスグッドの原因は?
主な要因としては
- 急激な骨格の成長
- 激しい運動、負荷量の増加
- ジャンプ、ダッシュの繰り返し
などが報告されています。バスケットボール、バレーボール、短距離走、体操、サッカーなどの競技でおこりやすいと言われています。
女性では10-12歳、男性では12-14歳の間に起こりやすく、筋肉を介して腱に伝わる牽引ストレスが原因になります。
オスグッドになったらアイシングはしたほうがいい?
アイシングは痛みを楽にさせる効果があります。「オスグッドで少し痛みがあるけど、運動はできる」という方は練習後にアイシングをして痛みを緩和させましょう。
実際に痛みがひいたわけではなく、「冷たい」という刺激によって痛みを感じる信号をブロックする「ゲートコントロール理論」というシステムが働いているからです。
ただ、根本的な改善にはならないので、痛みを一時的に楽にさせるためには使ってもよいでしょう。ただ、長い時間冷やし続けると凍傷を起こす危険もあるので、1回20分以内におさめるようにしてください。
オスグッドのサポーターやテーピングは効果あるの?
補助的に使用するのはよいでしょう。
特に
「痛みがあるけど、どうしてもスポーツの試合に出なければいけない」
という状況であればサポーターやテーピングの使用をオススメします。オスグッドのサポーターやテーピングが痛みを楽にする原理は、お皿を引っ張る筋肉大腿四頭筋の柔軟性を高め、お皿の下にある腱の負担を軽くするからです。
ただ、これも根本的な改善ではないため、あくまでも対処として覚えておきましょう。
オスグッドになったらどうする?根本的な改善のためにやるべき3つのこと!
では、オスグッドになったらどうすればいいのか?対処療法ではなく根本的な改善のためには3つのことが必要です。
1.安静、運動の負荷量コントロール
オスグッドの多くの場合、運動量の増加や膝にかかる負荷量のコントロールが重要になります。
負荷量が多い場合はいくらケアをしてもすぐに痛みを引き起こします。安静を適切に入れることで痛みをコントロールしましょう。
痛みが落ち着き、徐々に負荷量をあげていくときは1週間に10%以内にとどめていくことが大切です。
2.太ももの大腿四頭筋、ハムストリングスのストレッチ
オスグッドが起こるのは
- お皿についている筋肉がかたい
- お皿にかかる負荷が増える
- お皿にある腱が脛骨を引っ張り、痛みを引き起こす
という順序があります。
つまり、お皿についている筋肉を柔らかくすることは、痛みを楽にする1つの方法になるのです。
太ももの表にある大腿四頭筋、裏にあるハムストリングス。この2つの筋肉をしっかりとストレッチ・ケアしていきましょう。
ただ、ストレッチをすると痛みが悪化する場合は控えましょう。まだ安静が必要な時期の可能性が高いからです。
3.骨盤、股関節、足首の柔軟性
意外かもしれませんが。骨盤・股関節・足首の動きが悪いと膝に負担がかかります。
ジャンプやダッシュをするときには骨盤・股関節・足首がしなやかに動くことによって膝の負担を軽くしています。これらの関節が硬くなると、その分膝への負担が増えるのです。
安静にして運動を始めたらすぐに痛くなってしまう人は、骨盤・股関節・足首の柔軟性を高めることがたいせつになります。
オスグッドになったらいつスポーツ復帰できるの?
痛みの程度を基準に進めていくのが良いとされています。負荷量を上げていく際には1週間以内に10%以内が良いと報告されています。
オスグッドの痛みを楽にするストレッチ
ストレッチ方法を動画でお伝えします。
痛みのない範囲で行い、ストレッチでも痛みが出る場合は控えましょう。
Nピラティスが行うオスグッドへのケア
- お皿周りの筋肉をほぐす
- 骨盤・股関節・足首をほぐす
- マシンピラティスで膝に負担のかからない姿勢・動き方を覚える
スポーツができなくて悩んでいる方はぜひ一度Nピラティスへご相談ください。