ふくらはぎが張る原因は?体幹との関係やマッサージでの改善方法を徹底解説
「ふくらはぎがいつも張って痛い…」「マッサージをしてもすぐに戻ってしまう」と悩んでいる方は多いです。実はふくらはぎの張りは、末端の筋肉だけでなく、体幹や股関節といった体の中枢の安定性にも深く関係しています。本記事では、解剖学的視点と最新の研究を交えながら、ふくらはぎが張る原因と改善方法を徹底解説します。
ふくらはぎの解剖学と役割
ふくらはぎは主に腓腹筋(ひふくきん)とヒラメ筋から構成され、足首の動きや歩行、走行に重要な役割を担っています。腓腹筋は膝関節と足関節の二関節筋で、立位やジャンプなどの動作で活躍。ヒラメ筋は単関節筋で、地面を蹴る力や立位保持に不可欠です。
筋肉が硬くなると血流やリンパ循環が低下し、老廃物が滞ることで張りや疲労感が生じます。また、ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、血液を心臓へ戻すポンプの役割もあります。そのため、張りやこわばりは全身の血流にも影響を与える可能性があります。

ふくらはぎが張る主な原因
- 運動不足や過度の運動:歩行量が少ない場合や、急に走った場合に筋肉が硬くなる。
- 長時間の立ち仕事や座り仕事:血流が滞り筋疲労が蓄積。
- 体幹・股関節の不安定:腹部・背部・股関節周囲が安定していないと、末端のふくらはぎに負担が集中。
- 筋力バランスの乱れ:太ももや臀部の筋力不足により、ふくらはぎが代償として酷使される。
- 姿勢の崩れ:反り腰や猫背など、体の軸がずれることでふくらはぎに負担がかかる。
体幹との関係
ふくらはぎは末端の筋肉ですが、張りの原因は体幹にある場合があります。体幹には腹横筋・内腹斜筋・多裂筋・腸腰筋などが含まれ、骨盤や背骨を安定させる役割があります。これらが弱くなると、歩行や立位でふくらはぎに余計な力がかかります。
例えば、腸腰筋が弱いと股関節が安定せず、歩行中にふくらはぎが代償として過剰に働くことがあります。腹横筋や多裂筋の安定性が不足すると、立位での体幹保持が不十分となり、地面からの衝撃を吸収できずふくらはぎに負荷が集中します。
【参考文献】
Lee, D. et al., 2018. “The effect of core stability exercises on lower limb muscle activity in healthy adults.” Journal of Bodywork and Movement Therapies, 22(3), pp. 664-670.
股関節との関係
股関節は下肢の動作の中枢であり、柔軟性と安定性のバランスが重要です。股関節周囲の大殿筋・中殿筋・ハムストリングスが弱いと、歩行や階段昇降でふくらはぎが代償的に働き、張りや疲労を感じやすくなります。特に内転筋群の弱化は、足首やふくらはぎに負担をかける要因として知られています。
セルフチェック方法
ふくらはぎの張りや体幹・股関節の安定性を確認する簡単な方法です。
- 立位チェック:壁に背中をつけてまっすぐ立つ。腰や背中が浮く場合は体幹安定が不足。
- 片脚立ちチェック:片足で立ち、ふらつく場合は股関節・体幹が弱い可能性。
- ふくらはぎの圧痛チェック:筋肉を軽く押して痛みがある場合、過剰負荷がかかっているサイン。

改善方法・セルフケア
ふくらはぎのストレッチ
- 壁に手をつき、片足を後ろに引き、かかとを床につける。30秒×左右。
- 足首を前後に動かしながら筋膜をほぐす。
体幹の安定性を高めるエクササイズ
- プランク:腹横筋を中心に体幹を安定させる。
- ピラティスのブリッジ:骨盤や背骨を安定させ、下肢への負荷を軽減。
股関節の柔軟性改善
- 大殿筋ストレッチ:仰向けで片膝を胸に引き寄せる。
- ハムストリングスストレッチ:立位で片足を前に伸ばして前屈。
マッサージ・筋膜リリース
ふくらはぎの筋肉を手やフォームローラーでほぐすと血流が改善し、張りの軽減が期待できます。ただし、根本改善には体幹・股関節の安定性を同時に高めることが重要です。
日常生活での注意ポイント
- 長時間の立ち仕事や座り仕事の合間に軽く足首を回す。
- 正しい姿勢で歩く:胸を張り、骨盤を立てて歩く。
- 靴選びも重要:かかとが安定する靴を選ぶ。
- 睡眠・栄養:筋肉の回復と柔軟性維持に影響。
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まとめ
ふくらはぎの張りは、単に末端の筋肉の問題ではなく、体幹や股関節といった中枢の安定性の不足が大きく関与しています。筋肉をほぐすだけでなく、体幹や股関節を安定させることで根本的に改善が可能です。ストレッチ・マッサージ・ピラティスを組み合わせて、日常的にケアすることをおすすめします。