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腰痛の本当の原因は“使い方”にある|ピラティスで整える体のバランス

はじめに|「姿勢」よりも大切なのは“体の使い方”

「腰痛を治したい」「姿勢を良くしたい」と思ったとき、真っ先に思い浮かぶのは「筋トレ」や「ストレッチ」ではないでしょうか。
しかし、実際に多くの腰痛の原因は、筋肉が弱いことよりも“体の使い方”にあることをご存じですか?

正しい姿勢をとっていても、日常の動作で腰に負担をかける使い方をしていれば、痛みは繰り返します。
この記事では、理学療法士の視点から「腰痛の本当の原因」と「ピラティスで整える体の使い方」について詳しく解説します。


第1章|なぜ腰痛は起こるのか?

腰痛の原因は一つではありません。大きく分けると、次の3つが関係しています。

① 姿勢や動きのクセ

長時間のデスクワークや猫背、反り腰などで、骨盤と背骨のバランスが崩れると腰部に負担がかかります。
特に骨盤が後傾している状態では、背骨のS字カーブが失われ、腰の筋肉が常に引っ張られた状態になります。

② 腰以外の関節の動き不足

腰痛の人の多くは、股関節や胸椎の動きが硬い傾向があります。
本来、体の動きは「腰だけ」で行うものではなく、

  • 股関節(下半身の動き)
  • 胸椎(上半身の回旋・伸展)
  • 骨盤(体幹の支点)
    この3つが連動して動くことで、腰の負担を分散します。
    どこかが動かないと、腰がその分を“代わりに動かす”ために痛みが出やすくなります。

③ 脳と痛みの関係

慢性的な腰痛では、筋肉や関節だけでなく「脳の働き」も関係しています。
研究によると、痛みの信号は脳で「危険」と判断されることで強く感じやすくなります(Apkarian et al., 2004)。
つまり、筋肉の炎症が治っても、「痛みに注意しすぎる状態」が続くと、痛みを感じ続けてしまうのです。

ピラティスのように呼吸や動きに意識を向けるトレーニングは、この脳の過敏な反応を落ち着かせる効果もあります。


第2章|腰痛の本当の原因は“体の使い方”にある

腰痛は「悪い姿勢だから起こる」わけではありません。
本当の問題は、日常生活でどのように体を使っているかにあります。

▷ 体を支える筋肉をうまく使えていない

腰が痛い人の多くは、「腹圧(内臓を支える圧力)」をうまく使えていません。
腹横筋・骨盤底筋・横隔膜・多裂筋という“体幹のインナーユニット”が連動することで背骨を安定させます。
どれかが働かないと、他の筋肉が代償的に頑張りすぎ、腰の筋肉に負担が集中します。

▷ 呼吸の浅さ

呼吸が浅く、胸だけで呼吸している人は、横隔膜が十分に動いていません。
横隔膜は腹圧を生み出す重要な筋肉であり、腰を安定させるためにも不可欠です。
ピラティスでは「胸式呼吸」といって胸郭全体を広げながら深い呼吸を意識するため、自然と腰の安定性が高まります。

▷ 動作時のクセ

立ち上がる、前かがみになる、荷物を持ち上げる…
こうした日常動作で、腰主導の動きをしていませんか?
本来は股関節から動くべきところを腰で曲げると、常に腰の筋肉にストレスがかかります。
ピラティスでは「どの関節をどう動かすか」を丁寧に学ぶことで、腰を守る動き方が身につきます。


第3章|ピラティスが腰痛改善に効果的な理由

ピラティスは、単なる運動ではなく、**“動作の再教育”**です。
「筋肉を鍛える」というよりも、「正しく使えるようにする」トレーニング。

① 体幹の安定性を高める

ピラティスでは、腹横筋・骨盤底筋・多裂筋・横隔膜を意識して使うことで、体幹の内側から安定させます。
これにより、腰の筋肉が“支える役割”から解放され、痛みが出にくくなります。

② 関節の動きを取り戻す

胸椎や股関節の動きを引き出すエクササイズを行うことで、腰に集中していた負担を分散します。
「腰を動かさないようにする」のではなく、「腰が頑張りすぎない体にする」のがポイントです。

③ 呼吸と意識で脳の緊張を緩める

ピラティス中の深い呼吸は、副交感神経を優位にし、痛みに対する脳の過敏な反応を抑えます。
“動く瞑想”のような状態をつくり、心身両面から腰痛改善をサポートします。


第4章|腰痛改善におすすめのピラティスエクササイズ3選

① ペルビック・ティルト(骨盤の傾き運動)

目的: 骨盤と腰の連動性を高め、腹横筋を活性化
方法:

  1. 仰向けに寝て膝を立てる
  2. 息を吐きながら骨盤を後傾(腰を床につける)
  3. 吸いながら元に戻す
    → 10回×2セット
    ポイント: 腹部をへこませるように呼吸を意識

② キャット&カウ(背骨の分節的な動き)

目的: 背骨・骨盤の柔軟性を高める
方法:

  1. 四つ這い姿勢になる
  2. 息を吐きながら背骨を丸める(キャット)
  3. 吸いながら背骨を反らす(カウ)
    → 10回ゆっくり繰り返す
    ポイント: 腰だけでなく、胸・首も滑らかに動かす

③ クロスオーバー

目的: 体幹の深層筋を安定させる
方法:

  1. 四つ這いの状態から片手、片脚を伸ばします
  2. 腰が反らないよう、お腹の収縮は維持したままできると○
  3. 吸いながら戻し、反対も同様
    → 各10回
    ポイント: 腰が反らないように腹圧をキープ

第5章|まとめ|“正しく使える体”が腰痛を遠ざける

腰痛の原因は、姿勢の悪さや筋力の弱さだけでなく、体の使い方にあります。
ピラティスは、

  • 正しい関節の動かし方
  • 腹圧や呼吸のコントロール
  • 脳と体の協調性
    を取り戻すことで、根本的に腰痛を改善へ導きます。

痛みが出るたびにマッサージや湿布で対処するのではなく、自分の体の動かし方を整えることこそが、長く腰痛に悩まないための一歩です。


🌿 体の使い方から変えて、腰痛を根本改善しよう

Nピラティスでは、理学療法士が一人ひとりの体の使い方を評価し、あなたに合ったピラティスを提供しています。
「もう腰痛に悩みたくない」「痛みのない動ける体をつくりたい」方は、ぜひ一度体験レッスンへお越しください。

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