野球をしている時に痛む肩。
- 鍛えればいい?
- ストレッチすればいい?
- 投げる動作を工夫したらいい?
野球肩になってしまったらどうしたらいいか?
今回は野球肩のメカニズムと対処方法についてお伝えしていきます。
野球肩のメカニズムは?
繰り返しの投球動作によって肩に炎症を起こすのが野球肩。
主な原因としてあげられるのが
- 投球数
- 肩に負担のかかるフォーム
- 肩〜肩甲骨周囲の筋力低下
- 背骨〜肩甲骨〜股関節の柔軟性
があります。これを1つ1つ解決していきましょう。
野球肩を改善するための投球数の制限
日本の臨床スポーツ医学会では12歳の選手に対する1日の全力投球数として、それぞれ50球以内、75球以内が推奨されています。しかし、投球数制限を日常的に順守している指導者の割合は28.3%(2012,行武)と報告されており、投球数を守っている指導者はまだ少ないのが現状です。
自身の肩を守るためには、しっかりとした知識と投球制限をすることが必要になります。
野球肩のストレスを減らす3つの方法
次にフォームと体の柔軟性と筋力低下の問題を解決していきましょう。
ここでは順序が大切です。
まずは
1柔軟性
2筋力
3フォーム修正
の順序で行いましょう。
体の柔軟性と筋力が低下した状態でフォームだけを修正しても、他の部位にストレスが加わります。体の構造が変わらない限り、動作を変えることが難しいのです。
では1つずつみていきましょう。
<野球肩を改善するための柔軟性アップ>
野球肩の問題は、「肩関節」だけに過剰なストレスが加わること。
投球動作は股関節〜背骨〜肩甲骨で投げる動作のストレスを分散することが求められます。
- 股関節:前後の柔軟性
- 背骨:胸をしなやかに伸ばせること
- 肩甲骨:どんなポジションにも動けること
これらが重要になります。
股関節〜背骨〜肩甲骨の柔軟性が低下していると動きのストレスが分散できなくなります。
<特に硬くなりやすい肩関節の後ろ>
野球肩の症例に多くみられる硬くなりやすい組織は、肩関節後方にある筋肉や筋膜組織です。
この後ろの組織が固くなると肩は前方にずれてしまい、肩の痛みや違和感を誘発することがあります。肩関節の後ろのストレッチも忘れずに行いましょう。
<野球肩改善のための筋力強化>
肩の周りには4つのインナーマッスルがついています。
棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋が肩を安定させて守ってくれます。
投球を過度に行うとインナーマッスルにストレスがかかることがわかっています。しかしこの4つの筋肉だけが鍛えても不十分です。肩を投げる際には腕を上げたフォロースルーの位置を固定するアウターマッスルも重要になります。特に重要なのは肩甲骨の位置を保つ僧帽筋の中部・下部繊維、肩甲骨を固定する前鋸筋です。
つまりインナーマッスルもアウターマッスルもどちらもバランスよくつけておくことが野球肩の痛みを解決するポイントになります。動画で紹介します
野球肩の痛みが取れても急に投げないこと
痛みが落ち着いてきたも急に投げすぎてはいけません。
投球動作は肩に非常に大きなストレスが加わります。
まず目安として,1週間に10mずつ距離を伸ばしていき,40m までは山なりボールで投球し,その後は直球に変更し中 1日の間隔の遠投をさせていきましょう。痛み・違和感なく自信がついてきたら徐々に復帰していきましょう。(※医師の投球制限指示がある場合はそちらを優先しましょう。)
Nピラティスで行う野球肩へのケア
- 野球肩の痛み、動きの制限の問題をチェック
- 柔軟性、筋力アップをマシンピラティスで同時に行う
- 動きのチェック
を行います。
ピラティスは動きを整えると同時に柔軟性と筋力をアップさせることが可能です。
なるべく早く体を整えて、痛みなく投球するためにはマシンピラティスがおすすめです。
ぜひお試しください。