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ピラティスで変わる?巻き肩の原因と治し方|姿勢改善・セルフケアを理学療法士が解説

「最近なんだか姿勢が悪く見える」「肩が前に出て猫背っぽくなってきた」 そんなお悩みをお持ちではありませんか? それは“巻き肩”のサインかもしれません。

巻き肩とは、肩が内側に巻き込むような姿勢のことで、見た目が悪くなるだけでなく、肩こりや頭痛、疲労感など体にさまざまな不調を引き起こす原因にもなります。

この記事では、巻き肩の原因や症状、改善のためのストレッチ・エクササイズ方法、そしてNピラティスでできる対処法について、理学療法士がわかりやすく解説します。

目次

巻き肩とは?

巻き肩とは、肩関節が前方に位置し、肩甲骨が外側に広がった状態のことを指します。

この姿勢になると、背中が丸まり、猫背になりやすくなります。デスクワークやスマートフォンの使用時間が長い現代人に特に多く見られる姿勢のゆがみです。

見た目だけでなく、肩こりや頭痛、呼吸の浅さ、自律神経の乱れなどの症状にもつながるため、早めのケアが必要です。

巻き肩の主な原因

巻き肩は見た目の印象だけでなく、肩こりや頭痛、猫背、呼吸の浅さ、運動パフォーマンスの低下にもつながります。

では、なぜ巻き肩が起こるのでしょうか?その原因を、理学療法士の視点から4つのポイントに絞って解説します。


1. 長時間のデスクワーク・スマホ使用による前かがみ姿勢

現代のライフスタイルで最も多い巻き肩の原因が、パソコン作業やスマートフォン操作の長時間化です。
これらの作業は、頭部が前方に突き出し、背中が丸まった「猫背姿勢」を無意識のうちに長時間取り続けることになります。このような姿勢が習慣化すると、首・肩まわりに大きな負担がかかり、肩が自然と前方へ巻き込まれるようになっていきます。

特に注目したいのが、頸椎(首の骨)と肩甲帯(肩甲骨を含む肩まわりの骨格)との位置関係です。
頭が前に突き出ると、首まわりの筋肉(胸鎖乳突筋や斜角筋)に過剰な緊張がかかり、さらに胸まわりの筋肉(大胸筋や小胸筋)が短縮・硬化。この状態が続くと、肩甲骨が外側に引き出されるように位置がずれて、巻き肩の状態が定着してしまいます。


2. 胸と背中の筋肉バランスの崩れ

巻き肩は「胸の筋肉が硬く縮まり、背中の筋肉が働かなくなっている」状態とも言えます。
この筋バランスの乱れが、肩甲骨の正しい動きを妨げ、姿勢の歪みを助長します。

前面の筋肉(過緊張・短縮):

  • 大胸筋、小胸筋:肩を前に引っ張る力が強くなり、自然と肩が内巻きに

背面の筋肉(機能低下・弱化):

  • 僧帽筋下部、菱形筋、前鋸筋:肩甲骨を正しい位置に保つ役割が弱まる

このアンバランスが続くと、肩甲骨は「外転」と呼ばれる状態で外側に固定され、胸を張るような姿勢がとりづらくなります。
また、肩甲骨の可動性が失われると、肩関節の動きにも制限が生じ、腕の挙上や背中に手を回す動作が困難に。呼吸にも影響が出やすくなり、胸郭の動きが悪くなることで、呼吸が浅くなる傾向が強まります。


3. 日常生活に潜む「姿勢のクセ」

巻き肩は、特別な運動やケガがなくても、無意識の姿勢習慣から生じることがあります。日常の「ちょっとしたクセ」が、積み重なって巻き肩を引き起こしているのです。

以下のような習慣は、巻き肩を助長しやすいので要注意です:

  • 椅子に浅く腰掛けて背中を丸める
  • 足を組む癖がある
  • 片足重心で立つ・座る
  • 頬杖をつく
  • ソファでダラッと座る時間が長い

これらの動作は、骨盤の後傾(お尻が丸まるような姿勢)を生み、背骨の自然なS字カーブを崩します。特に胸椎(背中の骨)が過度に丸くなることで、肩が内側に引き込まれる形になり、巻き肩の原因に直結します。

「姿勢のクセ」は無意識で行っていることが多く、気づかないうちに慢性的な巻き肩を作り上げてしまうのです。


4. 呼吸の浅さと胸郭の硬さ

巻き肩と「呼吸の質」は密接に関係しています。浅い呼吸が習慣になると、胸郭(肋骨を含む胸の構造)の動きが乏しくなり、肩甲骨や背中の動きにまで影響を及ぼします。

呼吸が浅くなる要因には、次のようなものが挙げられます:

  • ストレスや不安による自律神経の乱れ
  • 姿勢不良による横隔膜の可動性低下
  • 胸郭を取り囲む筋肉の硬さ(大胸筋・肋間筋など)

このような状態では「胸式呼吸」が主となり、呼吸のたびに肩をすくめるような動作がクセになります。肩まわりの筋肉に無駄な緊張が走るため、巻き肩がさらに悪化するという悪循環に陥るのです。

また、胸郭の柔軟性が失われると、肋骨の上部が前方に突出した状態で固まりやすく、背中全体の柔軟性も損なわれてしまいます。

筋肉の走行をイメージしてみよう

今回は大胸筋、小胸筋についてご紹介していきます!


まずは、ざっくりどこから〜どこに筋肉がついているか確認しましょう。


イメージが大切です。

大胸筋(だいきょうきん)

【起始】:鎖骨内側、胸骨、第1〜6肋軟骨

【停止】:上腕骨の大結節稜

大胸筋は胸の表層にある大きな筋肉で、腕を前に出したり内側に寄せる働きがあります。
スマホ操作やデスクワークのように、腕を前に出す時間が長いと、大胸筋が短縮・硬くなりやすくなります。
結果として、肩が前方へ引っ張られ、巻き肩の原因に。

【作用】
・筋全体:上腕の内転と内旋
・鎖骨と胸肋部:上腕の前方挙上
・上肢帯が固定されていれば呼吸の補助(吸息)

小胸筋(しょうきょうきん)

【起始】:第3〜5肋骨

【停止】:肩甲骨の烏口突起(うこうとっき)

小胸筋は大胸筋の深層にある小さな筋肉ですが、巻き肩への影響は非常に大きい筋です。
この筋肉が固くなると、肩甲骨が前に引き出され、肩が内巻き状態になりやすくなります。
さらに、小胸筋の硬さは胸郭の動き=呼吸の浅さにも影響しやすいため、「なんとなく息苦しい」という症状の一因にもなります。

【作用】
・肩甲骨前傾 外転

小胸筋が収縮すると、肩甲骨を前方かつ下方へ引っ張る動きが起こります。
これにより、肩甲骨は「前傾(上が前に傾く)」し、「外転(背骨から離れて外側に移動)」します。

この作用が過剰になると、肩甲骨が肋骨から浮いて不安定になり、巻き肩や猫背の姿勢を助長します。

巻き肩のチェック方法

ご自宅で簡単にできる巻き肩のチェック方法をご紹介します。

  1. 壁を背にして、かかと・お尻・背中・後頭部を壁につけて立ちます。
  2. このとき、腕を自然に下ろした状態で、耳(耳垂)〜肩(肩峰)の位置をみます。
  3. もし、耳(耳垂)〜肩(肩峰)が前に出ていると、巻き肩の可能性があります。

自宅でできる! 巻き肩改善 エクササイズ

では実際に巻き肩を改善する3つの方法についての動画を解説します!

巻き肩を放置するとどうなる?

巻き肩は見た目の問題だけではありません。以下のような不調の原因にもなります。

  • 慢性的な肩こり・首こり
  • 頭痛や眼精疲労
  • 呼吸が浅くなり疲れやすくなる
  • 自律神経の乱れによる睡眠障害
  • 背中や腰への負担増加

早めに対処することで、これらの不調を防ぐことができます。

YouTubeでより分かりやすく!

YouTubeでも紹介しています!

Nピラティスのアプローチ

Nピラティスでは、理学療法士による評価とマンツーマンの指導で、巻き肩を根本から改善するお手伝いをしています。

もちろん、巻き肩以外のお悩みにもサポートいたします。

理学療法士による姿勢評価

姿勢や動作を細かくチェックし、巻き肩の原因を明確にします。関節の可動域や筋バランス、日常動作のクセまで細かく分析します。

ピラティスによる体幹強化

マシンピラティスやマットピラティスを通じて、正しい姿勢を保つための体幹・背部・肩甲骨周りの筋肉をしっかりと鍛えます。

オーダーメイドのエクササイズ指導

一人ひとりの姿勢や体の使い方に合わせた個別メニューを提供。無理なく継続できるセルフエクササイズも提案します。

効果的なストレッチ指導

硬くなった筋肉をピンポイントでほぐすストレッチをマンツーマンで指導。自宅でも継続できる内容で再発防止もサポートします。

巻き肩改善には継続がカギ

巻き肩は一度改善しても、日常生活でまた元に戻ってしまう可能性があります。大切なのは“正しい姿勢”を“習慣”にすること。

そのためには、ストレッチや筋トレだけでなく、普段の姿勢を意識することや、専門家のサポートを受けながら継続することが重要です。

Nピラティス柏店では、専門家によるサポート体制が整っており、初めての方でも安心して巻き肩の改善に取り組めます。


まとめ

巻き肩は、見た目の印象だけでなく、身体の不調にも大きく関わる姿勢の問題です。

日々のストレッチ・エクササイズ、そして正しい姿勢の意識と、必要に応じた専門家のサポートで、しっかりと改善することができます。

「なんだか姿勢が悪くなってきた…」「肩こりが慢性化している」 そんなお悩みがある方は、ぜひ一度Nピラティス柏店にご相談ください。

理学療法士があなたの姿勢を丁寧に評価し、巻き肩の根本改善を全力でサポートいたします。

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