目次
- 猫背とは?正しい姿勢との違い
- 猫背が起こる原因(解剖学的視点)
- 猫背による体への悪影響
- 猫背を改善するための考え方
- ピラティスで猫背改善ができる理由
- 理学療法士が解説する猫背改善エクササイズ(ピラティス編)
- 猫背改善のためのセルフケアと生活習慣
- まとめ|柏で猫背改善ならNピラティスへ
1. 猫背とは?正しい姿勢との違い
「猫背」とは、背中が丸くなり、頭が前に突き出た姿勢のことを指します。
一見すると背骨だけが曲がっているように思われがちですが、実際には**背骨・肩・骨盤のアライメント(整列)**がすべて崩れている状態です。
正しい姿勢(解剖学的姿勢基準)
理学療法の評価で使われる「解剖学的姿勢基準」では、横から見たときに以下のラインが一直線に並ぶことが理想とされています。
- 耳たぶ(外耳)
- 肩峰(肩の出っ張り)
- 大転子(股関節外側)
- 膝のやや前方
- 外くるぶしのやや前方
猫背では、このラインから頭部が前方にずれ、胸椎が過度に後弯し、肩甲骨が外転・下方回旋してしまいます。

2. 猫背が起こる原因(解剖学的視点)
猫背は単なる「背中が丸まる姿勢の癖」ではなく、筋肉のアンバランスと骨格の変化から生じます。

主な解剖学的原因
- 胸椎(背骨)の後弯増強
- 胸椎は本来ゆるやかな後弯(カーブ)を描きますが、長時間のデスクワークやスマホ操作で背中が丸まりやすくなります。
- 頸部の前方突出(フォワードヘッド)
- 頭の重さは約5〜6kg。頭が前に出ると、僧帽筋上部や肩甲挙筋に大きな負担がかかります。
- 肩甲骨の位置異常
- 肩甲骨が外転・下方回旋すると、大胸筋や小胸筋が短縮し、背中の菱形筋・僧帽筋下部が弱くなります。
- 骨盤の後傾
- 猫背の方は骨盤が後ろに傾くケースが多く、腹筋群(特に腹直筋)が過剰に働き、脊柱起立筋の働きが弱くなります。
筋肉バランスの乱れ
- 短縮しやすい筋肉
→ 大胸筋、小胸筋、僧帽筋上部、胸鎖乳突筋、ハムストリングス - 弱化しやすい筋肉
→ 菱形筋、僧帽筋下部、前鋸筋、脊柱起立筋、腸腰筋
この「短縮筋と弱化筋のアンバランス」が猫背を固定化してしまうのです。
3. 猫背による体への悪影響
猫背は見た目だけの問題ではなく、身体に多くの悪影響を及ぼします。

- 肩こり・首こり:僧帽筋上部や肩甲挙筋に過度な緊張がかかる
- 腰痛:骨盤後傾により腰椎の動きが制限される
- 呼吸の浅さ:胸郭が広がらず、横隔膜呼吸がしづらくなる
- 自律神経の乱れ:交感神経が優位になり、疲労や不眠を招く
- 見た目の印象悪化:背中が丸まり老けて見える
4. 猫背を改善するための考え方
猫背改善では「背中を反らせる」だけでは不十分です。
理学療法士の視点からは、以下のステップが重要になります。
- 短縮した筋肉をストレッチ(大胸筋・小胸筋など)
- 弱化した筋肉を活性化(菱形筋・僧帽筋下部・前鋸筋など)
- 胸椎の可動性を改善(背骨全体の動きを取り戻す)
- 骨盤の位置を整える(後傾を改善し、ニュートラルへ)
- 正しい呼吸法を身につける(横隔膜を使う呼吸)
これらを総合的に行えるのがピラティスです。
5. ピラティスで猫背改善ができる理由
ピラティスは**「姿勢改善」に特化したエクササイズメソッド**として世界的に広まっています。
特に猫背改善に効果的な理由は以下の通りです。
- 胸椎の可動性を高める動きが多い
- 肩甲骨の安定性を重視する
- 呼吸を意識して横隔膜を使えるようにする
- 体幹(コア)を強化し、骨盤をニュートラルに保つ
研究でも、ピラティスが「姿勢改善」「疼痛軽減」「筋活動の正常化」に効果があると報告されています(参考:PubMed, 2018)。

6. 理学療法士が解説する猫背改善エクササイズ(ピラティス編)
ここでは自宅でもできる簡単なピラティスエクササイズをご紹介します。
① 胸椎エクステンション(胸を開く動き)
- 四つ這いの姿勢で両肘を床につく
- 胸をゆっくりと前にスライドし、背中を反らす
- 5回×3セット
👉 胸椎の後弯をリセットするエクササイズ。
② スキャプラセット(肩甲骨安定)
- 仰向けになり両腕を天井へ伸ばす
- 肩甲骨を床から浮かせ、ゆっくりと下ろす
- 10回×2セット
👉 菱形筋・僧帽筋下部を活性化し、肩の位置を改善。
③ ロールアップ
- 仰向けで両腕を頭上に伸ばす
- 息を吐きながら背骨を一つずつ丸めて起き上がる
- 息を吸いながらゆっくり戻す
- 8回×2セット
👉 背骨の柔軟性と体幹の安定性を高める。
④ ブリッジ(骨盤の後傾修正)
- 仰向けで膝を立てる
- 息を吐きながら骨盤を持ち上げ、背骨を一つずつ浮かせる
- 息を吸いながらゆっくり戻す
- 10回×2セット
👉 骨盤後傾を改善し、脊柱起立筋や臀筋を強化。
7. 猫背改善のためのセルフケアと生活習慣

猫背改善はエクササイズだけでなく、日常生活での工夫も欠かせません。
- デスク環境の見直し:モニターを目線の高さに
- スマホ姿勢を意識:胸を張り、顎を引く
- 深い呼吸を習慣に:1日5分の横隔膜呼吸
- 適度な運動習慣:週2〜3回のピラティスがおすすめ
8. まとめ|柏で猫背改善ならNピラティスへ
猫背は「背中が丸い」だけでなく、胸椎・肩甲骨・骨盤・呼吸といった全身の要素が関わっています。
理学療法士が監修するピラティスでは、解剖学に基づいて正しい姿勢を取り戻すことが可能です。
柏で「猫背を改善したい」「正しい姿勢を身につけたい」と思ったら、ぜひ一度Nピラティス柏店にお越しください。
マンツーマンであなたの姿勢を評価し、最適なエクササイズをご提案いたします。