― ストレッチだけでは不調が改善しないメカニズム ―
「毎日ストレッチをしているのに、体がスッキリしない」
「体は柔らかいはずなのに、なぜかだるさが抜けない」
「お尻や下半身のラインが変わらない」
こうしたお悩みは、実はとても多く聞かれます。
そしてこれは、決して珍しいことではありません。
実は、私自身も同じ経験をしてきました。

柔らかいのに、体がだるい違和感
以前の私は、柔軟性には自信がありました。ストレッチをすれば前屈もできるし、股関節もよく動く。周りからも「体柔らかいね」と言われることが多かったと思います。
それなのに、
・なぜか体が重だるい
・疲れが取れにくい
・お尻の位置が下がって見える
・下半身が安定しない感覚がある
そんな違和感をずっと抱えていました。
「もっとストレッチをした方がいいのかな」「運動量が足りないのかな」と思い、さらに伸ばすことを続けましたが、大きな変化はありませんでした。
この経験は、今スタジオに来られているお客様のお悩みと驚くほど重なります。
「柔らかさ」と「整っている」はイコールではない
ここで大切なのが、柔軟性=体が整っている状態ではないという考え方です。
ストレッチをすると筋肉は伸びやすくなり、一時的に楽になります。しかし、
・姿勢が崩れたまま
・骨盤や背骨の位置が安定していない
・動作のクセが変わっていない
この状態では、体はすぐに元の使い方へ戻ってしまいます。
特に柔軟性がある方ほど、関節が動きやすい分、体を「支える力」が不足しやすい傾向があります。その結果、安定を保つために腰や肩、太ももなど一部の筋肉に負担が集中し、
・慢性的なだるさ
・力が抜けない感覚
・ヒップラインの崩れ
といった状態につながりやすくなります。
不調の原因は「硬さ」ではなく「使い方」
肩こりや腰の重さ、疲れやすさは、必ずしも筋肉が硬いから起きているわけではありません。
多くの場合は、
・体幹(インナーマッスル)がうまく働いていない
・骨盤や背骨の位置が不安定
・呼吸が浅く、無意識に力が入り続けている
・同じ動作パターンを繰り返している
といった体の使い方の問題が関係しています。
私自身も、柔らかい体を「コントロールする力」が不足していたことで、無意識に腰や太ももに頼った動きになり、結果として疲れやすさや体型の変化を感じていました。
ストレッチだけでは変わらなかった理由
ストレッチは、緊張をゆるめるためにはとても有効です。しかし、体を根本から変えるには、
「どう動いているか」
「どこで支えているか」
を変える必要があります。
伸ばすことに偏ると、体は一時的に楽になりますが、日常生活に戻れば同じ姿勢・同じクセを繰り返します。その結果、
「その場ではいいけど、すぐ戻る」
「柔らかいのに安定しない」
という状態が続いてしまいます。
筋肉は「伸びる」だけでなく「戻る力」も大切
体が柔らかい=筋肉がよく伸びる、というイメージがありますよね。ですが、筋肉はゴムのように「伸びる力」だけでなく、「元に戻ろうとする力(張力)」があってこそ、本来の働きが発揮されます。

ストレッチで伸ばすことばかりを続けていると、筋肉は一時的にゆるみますが、支える力や戻る力が弱いままだと、関節が不安定になり、別の筋肉が代わりに頑張ってしまいます。その結果、「柔らかいのに疲れやすい」「体がだるい」「姿勢が崩れやすい」といった状態につながることがあります。
大切なのは、ただ伸ばすことではなく、“伸びたあとにきちんと戻れる筋肉”を育てること。伸び縮みのバランスが整ってはじめて、体は軽く、安定して動けるようになります。

ピラティスで初めて分かった「支える感覚」
ピラティスを通して大きく変わったのは、「どこで体を支えるか」という感覚でした。
ピラティスでは、
・骨盤と背骨の位置を整える
・インナーマッスルで体を支える
・呼吸と動きを連動させる
・必要なところだけに力を入れる
こうした要素を同時に行います。
その結果、ただ柔らかいだけだった体が、安定したまま動ける体へと変わっていきました。
お尻や体幹が自然に働くようになり、だるさが減り、体のラインも変化していったのを実感しています。
マシンでのエクササイズを少しご紹介します。
この動画では、硬くなっているハムストリングスの柔軟性を獲得。臀部・ハムストリングスの強化を行なっています。
ストレッチと収縮。使う感覚を入力していくことが大事です。
マシンピラティスが特に効果的な理由
マシンピラティスは、スプリングの補助や負荷を使うことで、
・正しい姿勢を保ちやすい
・力みすぎを防げる
・関節を安定させたまま動ける
という特徴があります。
柔軟性が高い方ほど、マットでは動きすぎてしまうことがありますが、マシンを使うことで動きが整理され、必要な筋肉が的確に働くようになります。
固定だけではなく、その中で動くことも必要。
1方向に動くだけでなく、支えながら2方向に動く。
こんな方は一度見直してみてください
・ストレッチは続けている
・体は柔らかいと言われる
・でも体がだるい
・お尻や下半身のラインが気になる
・疲れやすさが抜けない
これらに当てはまる場合、「もっと伸ばす」よりも「支え方・使い方」を見直すことが必要かもしれません。
まとめ
体の不調は、必ずしも硬さが原因ではありません。
柔軟性があっても、体を支える力や使い方が整っていなければ、楽にはならないのです。
私自身がそうだったように、
「柔らかいのにしんどい」と感じている方は少なくありません。
Nピラティスでは、柔軟性と安定性のバランスを大切にしながら、一人ひとりの体の使い方を丁寧に見ていきます。
伸ばすだけでは変わらなかった方こそ、ピラティスという視点で体を見直してみてください。








