「ヒップアップのためにトレーニングしているのに太ももばかり張る」
「ブリッジをしてもお尻が効いている感覚がない」
そんな悩みを抱えていませんか?
実は“お尻が効かない”のには、明確な解剖学的な理由があります。
この記事では、理学療法士の視点から【お尻が効かない原因TOP3】と、
今日から実践できる“正しい使い方”をわかりやすく解説します。
なぜ多くの人が「お尻を使えない」のか?

現代人の多くは、デスクワークやスマホ操作が中心の生活で、
股関節を大きく動かす機会が激減しています。
その結果、
- 骨盤が後傾している
- 股関節が常に曲がった状態
- 太もも前(大腿四頭筋)や腰で代償して動く
このような姿勢・動作パターンが定着し、
本来使われるべき「お尻(大殿筋・中殿筋)」が休眠状態になっているのです。
お尻は姿勢を支え、歩行・階段昇降・立ち上がりなどあらゆる動作の“主役”。
しかし、使い方を誤ると太ももや腰に過剰な負担がかかり、
「下半身太り」や「腰痛」「膝痛」にまで発展することもあります。
お尻が効かない原因TOP3
【原因①】股関節が動いていない
お尻(大殿筋・中殿筋)は、股関節を動かす筋肉です。
つまり、股関節が動かないと、お尻も働きません。
特に多いのが、
- 骨盤後傾+股関節屈曲(座り姿勢のままの形)
- 歩くときに太ももを持ち上げるだけ(骨盤が後ろに残る)
こうした姿勢では股関節伸展(後ろに蹴り出す動き)が出にくく、
結果的に太もも裏(ハムストリング)や腰で動きを代償してしまいます。
▶ポイント
お尻を使うためには、まず「股関節を正しく動かす」ことが第一歩。
太ももで頑張るのではなく、骨盤の付け根から脚を後ろに動かす意識が大切です。

【原因②】骨盤の位置がずれている
骨盤の前後傾・左右差も、お尻が効かない大きな原因です。
- 骨盤後傾タイプ
→ 大殿筋が常に伸ばされたままで、収縮しにくい。 - 骨盤前傾タイプ
→ 腰や太もも前に負担がかかり、お尻がサボる。 - 左右差(片脚重心)
→ 片側の中殿筋が過剰緊張・反対側が機能低下。
理想は、骨盤が中間位にあり、
股関節の前面・後面の筋肉がバランスよく働いている状態。
このポジションを整えることで、初めて「お尻が入りやすい」体になります。

【原因③】お尻の感覚が鈍っている(脳−筋のつながりが弱い)
実は「お尻が効かない」と感じる多くの人は、筋力不足ではなく、
脳からの“命令”が届いていない状態です。
私たちの体は、動かすほど神経回路が強化されます。
逆に使われない部位は、感覚入力が減って「存在を忘れる」状態に。
ピラティスでは、この神経—筋の再教育(ニューロリセット)を目的に、
小さな動きで感覚を呼び戻すことを大切にしています。
▶ポイント
大きな負荷よりも、
まずは「お尻を意識して動かす」小さな練習が効果的。
解剖学的に見る「お尻の正しい使い方」
お尻の筋肉は大きく3層構造になっています。
| 筋肉名 | 役割 | 主な動作 |
|---|---|---|
| 大殿筋 | 股関節を後ろに伸ばす | 立ち上がり、歩行の蹴り出し |
| 中殿筋 | 骨盤の安定・脚を横に開く | 片脚立ち、歩行中の安定 |
| 小殿筋 | 股関節の内旋・補助 | 骨盤の細かなバランス調整 |
お尻を正しく使うには、この3つをバランスよく働かせることが重要です。
特に、大殿筋だけを鍛えると「外側ばかり張る」ことがあるため、
中殿筋や小殿筋の安定性トレーニングを並行して行うと効果が高まります。
お尻を“感じる”ためのピラティスアプローチ
ピラティスでは、「意識+呼吸+アライメント」でお尻を再教育します。
以下の3つのステップを意識しましょう。
Step1:骨盤のニュートラルを整える
仰向けで膝を立て、腰とマットの隙間を“手のひら1枚分”に調整。
この位置が、お尻が働きやすい“中間位”です。
Step2:呼吸でインナーを活性化
鼻から吸って、口から長く吐く。
吐く息でお腹の奥(腹横筋)を締めることで、
骨盤の安定性が高まり、お尻の動きがスムーズになります。
Step3:小さな動きで感覚を呼び戻す
ブリッジ(骨盤リフト)を行う際も、
「お尻を締める」ではなく「坐骨で押す」ような感覚で。
骨盤から股関節を伸ばす意識がポイントです。
おすすめエクササイズ3選
① グルートブリッジ(大殿筋)
- 仰向けで膝を立て、足幅は拳1個分。
- 吐く息でお尻をゆっくり持ち上げる。
- 腰ではなく、坐骨から動くイメージで。
👉 腰が反らないよう注意。お尻とハムの境目を感じること。
② クラムシェル(中殿筋)
- 横向きで膝を軽く曲げ、足を重ねる。
- 骨盤を動かさず、上の膝をゆっくり開く。
- お尻の横(中殿筋)がじんわり温まるのを感じましょう。
👉 反動を使わず、呼吸を止めないのがコツ。
③ スタンディングヒップエクステンション(立位)
- 壁に手をつき、片脚を後ろへ引く。
- 骨盤が前に倒れないようにキープ。
- お尻の中央で脚を押す感覚を意識。
👉 日常動作(歩行)に近い形でお尻を活かせます。
実際のクライアント様の声
「今までスクワットをしても太ももばかり疲れていましたが、
ピラティスで骨盤の角度を意識したら、初めて“お尻が使えた!”と感じました。」
「立ち仕事で腰が重かったのに、お尻を意識するようになって姿勢が変わりました。
仕事中も自然と体幹が入る感覚があり、疲れにくくなりました。」
「鏡で見た時にヒップラインが引き上がっていてびっくり。
ただ鍛えるだけでなく、使い方を変えることが大事なんですね。」
多くの方が共通して感じるのは、
**「お尻を感じること=姿勢が変わるきっかけ」**ということ。
見た目だけでなく、腰や膝への負担も軽減されていきます。
まとめ:お尻を感じると姿勢も人生も変わる
「お尻が効かない」と悩む人の多くは、
筋力の問題ではなく、“使い方”の問題です。
✅ 股関節を正しく動かす
✅ 骨盤をニュートラルに保つ
✅ 感覚を呼び戻す
この3つを意識すれば、
お尻は自然と働き、姿勢も美しく整っていきます。
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