膝の内側が痛む「鵞足炎」
休んでいてもなかなか治らない・・
湿布と痛み止めだけでもよくならない・・
そんな辛い膝の痛みを抱えている人は今回のコラムを参考にしてみてください!
鵞足炎とは?
膝の内側にある「鵞足」という部分にストレスがかかり炎症を起こしている状態です。鵞足には滑液包と呼ばれる関節の周囲にある組織が炎症を起こします。
- 歩くと痛い
- 運動すると痛い
- 膝の曲げ伸ばしで痛い
- 股関節を閉じる運動をすると痛い
- 膝の内側を押すと痛い
といった症状が特徴的です。
鵞足炎の治療方法として、手術をすることはほとんどありません。多くの場合、保存療法で経過をみていくことになります。
鵞足炎の原因になる3つの筋肉
薄筋、半腱様筋、縫工筋、この3つの筋肉が鵞足につきます。
これら3つの筋肉に負担がかかると鵞足に痛みを引き起こします。
ではなぜこの3つの筋肉にストレスが加わるのでしょうか?
それは膝の問題よりも、足や股関節の「ねじれ」による問題が影響します。
- 足のアーチが下がり、扁平足になると足がねじれる
- O脚やX脚になると、股関節からねじれる
- さらに骨盤の動きが制限されてもねじれる
と、膝以外の関節部分の動きが制限されることで、膝に対して「ねじれストレス」が加わりやすくなります。
だから「膝」以外の部分の動きを変えることで、膝のストレスを減らして痛みを楽にすること重要になります。
鵞足炎はいつ治る?治し方は?
まずは鵞足炎の痛みが強い場合はスポーツの中止・安静が指示されます。
その間、薬、湿布、超音波療法などで痛みを調整することがあります。また、痛みが落ち着くまではストレッチや軽い筋トレで足・股関節・骨盤のバランスを整えることが大切です。
治る期間は明確にはありません。個人個人の状態や環境が異なるため一概にも〇日でよくなると言えないのが難しいところです。主観にはなりますが、炎症を抑えて、安静をすれば痛みのピークは1週間、その後1ヶ月しっかりと体を整えていけば徐々に痛みが回復していくケースが多いです。
鵞足炎はストレッチや筋トレをしたら治るの?
動きを制限している筋肉を伸ばすことは鵞足へのストレスを減らします。
特に股関節〜太ももあたりの筋肉をしっかりと伸ばすことが大切になります。以下に変形性膝関節症用のストレッチ動画を載せておきます。痛みが楽になる場合は続けてみてください。
また、筋トレも筋肉を大きくすることよりも、筋肉を正しく使えるようにすることで、膝のねじれのストレスを減らすことができます。特にO脚やX脚の方はねじれのストレスを減らすように整えていきましょう。
いづれもセルフケアをする前に専門家に体の状態をチェックしてもらうことが大切になります。
鵞足炎に起こりやすい歩き方・走り方
鵞足部にストレスが加わりやすい歩き方・走り方には特徴があります。
- 膝が内側に入る
- 足首が過剰に外側を向いている
ことが多いです。この2つの特徴がある場合は歩き方や走り方を修正していきましょう。
- 膝が内側に入る→股関節の外旋筋を鍛えましょう。
- 足首が過剰に外側を向いている→ふくらはぎの筋肉と足のアーチを高めるエクササイズをしましょう。
鵞足炎を早く治すステップとは?
- 足と膝、股関節のねじれをチェック→修正する
- 薄筋、半腱様筋、縫工筋の原因となる筋肉をチェックしてストレッチやマッサージでケアする
- 正しい姿勢と動き方をチェック→修正
この順序で丁寧に膝にかかる負担を減らしていきましょう。
休んでいてもなかなか治らない膝の鵞足炎はNピラティスへご相談ください。