「更年期に入ってから、肩こりが前より重く感じる」
「マッサージに行っても、次の日にはまた肩が張っている」
「この肩こりは更年期のせい?それとも別の病気?」
更年期を迎える40代後半から50代は、これまでと同じようにケアをしても、肩の重さが以前ほど抜けてくれません。
代表的な更年期の身体症状として挙げられるのが「肩こり」です。ただし、すべての肩こりが更年期によるものとは限りません。
そこで本記事では、更年期と肩こりの関係や受診の目安、日常でできる対策までを詳しく解説します。
- 更年期と肩こりの関係
- 医療機関へ相談したい6つの症状と相談先
- 日常生活で取り入れやすい肩こり対策
- 漢方薬やサプリメントとの向き合い方
- ピラティスを取り入れる3つのメリット
更年期の肩こりは、「年齢のせいだから仕方ない」と我慢してしまう方が少なくありません。しかし更年期には、ホルモンの変化だけでなく姿勢や身体の使い方、生活習慣なども重なって肩への負担が大きくなります。
だからこそ早い段階でご自身の身体を見直し、今の身体に合った動かし方を身につけることが大切です。
一人で悩まず、まずは専門家に相談し、ご自身の身体の状態を知ることから始めてみてください。
>>近くの Nピラティス店舗で更年期の肩こりについて相談する
更年期と肩こりにはどのような関係がある?

更年期と肩こりの関係について、以下3つの視点から見ていきましょう。
- 更年期とは「閉経前後の10年間」
- 肩こりは更年期にみられる症状の一つ
- 女性ホルモンの変化だけで肩こりを説明することはできない
更年期とは「閉経前後の10年間」
「更年期」とは、閉経前の5年間と閉経後の5年間を合わせた計10年間を指します。日本人女性の閉経年齢は平均50歳前後ですが、実際の更年期に関しては、40代前半から50代後半まで個人差が大きいのが実情です。
一般には45〜55歳ごろが目安になるものの、年齢だけで更年期かどうかは判断できません。この時期に現れるさまざまな症状を「更年期症状」と呼び、そのうち症状が重く日常生活に支障が出ている状態を「更年期障害」といいます。
ただし、更年期と同じ年代には別の病気も起こりうるため、不調をすべて更年期によるものと自己判断しないことが大切です。
肩こりは更年期にみられる症状の一つ
日本産科婦人科学会のページでは、更年期の身体症状として肩こりを挙げています。また、以下のような症状も、更年期に見られやすいとされています。
- 頭痛
- 腰や背中の痛み
- 関節痛
- 疲れやすさ
- めまい
- 動悸
肩こりは誰でも日常的に起こりうるため「更年期らしい症状」と認識されにくい不調です。そのため、肩こりだけで更年期障害と判断することはできません。
月経の変化やほかの症状、生活への影響も含めて更年期の症状かどうかを考える必要があります。
女性ホルモンの変化だけで肩こりを説明することはできない
更年期には、代表的な女性ホルモンである「エストロゲン」が大きく揺らぎながら低下します。「エストロゲンが減ると血流が悪くなり、肩こりになる」といった説明を見かけますが、肩こり単独についてこの経路を直接裏づける十分な根拠はまだありません。
更年期の肩こりには、以下のような要因も関係します。
- 首や背中が緊張する姿勢での作業
- 同じ姿勢を長時間続けること
- 運動不足
- 精神的なストレス
- 冷房による冷え
- 頸椎や肩関節などの病気
更年期世代の方からは、肩こりとあわせて「首こりや頭痛もある」「寝ても疲れが取れない」「眠りが浅い」「手や指のこわばり」といったお悩みをよく伺います。
「昔はすぐ回復したのに、肩こりが何日も残るようになった」と、ご自身の変化に戸惑われる方も多いです。
そのため「更年期だから」と決めつけず、自分に合った対処法を考えることが重要です。
更年期の肩こりで医療機関へ相談したい6つの症状

以下のような症状があるときは、セルフケアだけで様子を見続けず医療機関へ相談してください。
- 肩が動かしにくく、夜も強く痛む
- 腕や手にしびれ・力の入りにくさがある
- 強い倦怠感や寒がり、体重増加を伴う
- 動悸・息切れ・強い疲れやすさを伴う
- 関節の腫れや朝のこわばりがある
- 気分の落ち込みや意欲低下が続いている
1. 肩が動かしにくく、夜も強く痛む
肩こりだけでなく肩関節の動く範囲が狭くなっている場合は「五十肩(肩関節周囲炎)」の可能性があります。
- 髪を整える、服を着替えるといった動作がしにくい
- 肩を動かしたときに痛む
- 夜中にズキズキと痛み、眠れないことがある
五十肩はその名のとおり、50代に多いため更年期の時期と重なりやすい病気です。ただし五十肩のほかにも、腱板断裂(けんばんだんれつ)などで似た症状が出ることがあります。
肩の動かしにくさや夜間痛があれば、まず整形外科へ相談しましょう。
2. 腕や手にしびれ・力の入りにくさがある
首から腕へ向かう神経が圧迫・刺激される「頸椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)」などでも、肩こりに似た症状が出ます。
- 肩から腕、手指にかけて痛みやしびれがある
- 首を後ろへ反らせると症状が強くなる
- 上を向く、うがいをするといった動作がつらい
- 腕や手に力が入りにくい、手指の感覚が鈍い
しびれや筋力低下を伴う場合は、単なる肩こりとして扱わず整形外科へ相談してください。
3. 強い倦怠感や寒がり、体重増加を伴う
甲状腺機能低下症などで甲状腺の働きが低下したときにも、肩こりなどの更年期症状とよく似た不調が現れます。
- 強い疲労感や無気力
- 寒がり、体重増加
- 顔や手足のむくみ
- 動作が遅くなる、便秘
更年期症状と重なる部分があるため、症状だけで区別することは困難です。複数の症状が続く場合は、内科や内分泌内科へ相談しましょう。
4. 動悸・息切れ・強い疲れやすさを伴う
肩こりに加えて動悸や息切れ、強い疲れやすさを伴う場合は、貧血の可能性があります。更年期世代は月経の変化も重なるため、見過ごされやすい不調です。
- 少し動いただけで息が切れる
- 動悸や強い疲れやすさが続く
- 月経量が多い、または月経が長く続く
- めまいやふらつきがある
立ち上がったときの「立ちくらみ」だけで、貧血と判断することはできません。とくに、過多月経は鉄欠乏性貧血の原因になるため、月経の変化も含めて内科や婦人科へ相談してください。
5. 関節の腫れや朝のこわばりがある
肩こりに加えて朝のこわばりや関節の腫れがある場合、関節リウマチなどの可能性も考えられます。
- 朝起きたときに手指や関節が動かしにくい
- 関節に痛みや腫れがある
- 複数の関節や左右の関節に似た症状が出ている
関節リウマチは左右対称・複数の関節に症状が出ることが多いです。診断には血液検査に加えて症状の経過や画像検査も必要になるため、自己判断は避けてください。
思い当たる症状があれば、内科やリウマチ科、整形外科へ相談しましょう。
6. 気分の落ち込みや意欲低下が続いている
気分の落ち込みや意欲低下は、更年期の典型的な症状です。しかし、そのなかにうつ病が潜んでいる可能性もあるため、注意が必要です。
- 気分の落ち込みや意欲の低下が続いている
- 眠れない、または朝早く目が覚める
- これまで楽しめていたことを楽しめない
- 肩こり、頭痛、めまいなどの身体症状もある
症状が続いて仕事や家事などに影響しているなら、心療内科や精神科、かかりつけ医へ相談してください。
なお、左右どちらかの肩のみがこっている場合、以下の記事も参考になります。

更年期の肩こりは何科へ相談すればよい?

更年期の肩こりを相談する際は、症状の中心に合わせて病院を選ぶのが大切です。複数の症状が重なっている場合や受診先に迷う場合は、まずかかりつけ医へ相談しましょう。
そのうえで、症状・状況別の相談先を簡単にまとめたので、参考にしてください。
| 相談先 | 受診を検討したい症状・状況 |
|---|---|
| 婦人科・更年期外来 | ・月経の間隔や量が変わってきた ・ほてり・発汗・不眠・気分の変化など複数の症状がある |
| 整形外科 | ・肩が動かしにくい ・夜間に肩が強く痛む ・腕や手にしびれがある ・力が入りにくい |
| 内科・内分泌内科 | ・強い倦怠感が続く ・体重増加・寒がり・むくみが目立つ ・動悸・息切れがある |
| 内科・リウマチ科 | ・朝に手指や関節が動かしにくい ・関節の痛みや腫れがある ・左右対称に症状が出ている |
| 心療内科・精神科 | ・気分の落ち込みや意欲低下が続く ・眠れない ・心身の不調で日常生活に支障が出ている |
受診の際は肩こりだけでなく、月経の変化やほかの症状もあわせて伝えると診断の助けになります。
更年期の肩こりを和らげるためにできる3つのこと

更年期の肩こりを和らげるためのコツを、以下3つにまとめました。
- 30分を目安に肩や背中を動かす
- 首や肩を心地よい範囲で温める
- 睡眠や体調の変化も記録する
もっとも大切なのは、長時間同じ姿勢を続けないことです。家事やデスクワークの合間に立ち上がり、胸を開く、背骨や肩甲骨を動かすなど、身体全体をこまめに動かすようにしましょう。
更年期では自律神経の影響から首や肩に力が入りやすく、呼吸が浅くなっている方も多いため、深呼吸で意識的に力を抜く時間も大切です。
ご家族を優先して過ごしてこられた方こそ、これからは自分の身体のための時間も大切にすべきです。もし専門家のアドバイスが欲しい方は、ぜひ以下のリンクからNピラティスにご相談ください。
>>近くの Nピラティス店舗で更年期の肩こりについて相談する
1. 30分を目安に肩や背中を動かす
日本整形外科学会は、肩こりの予防として同じ姿勢を長く続けないことや適度な運動を挙げています。厚生労働省のガイドでも、長時間座ることをできる限り頻繁に中断するようすすめられており、具体的な目安として「30分ごと」が示されています。
- 一度立ち上がる、室内を少し歩く
- 椅子に座り直す
- 肩をすくめてから力を抜く
- 痛みのない範囲で腕や肩甲骨をゆっくり動かす
ひとつの「正しい姿勢」に固定するより、こまめに姿勢を変えることを優先しましょう。姿勢を変える際に、簡単に試せるストレッチを知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

2. 首や肩を心地よい範囲で温める
首や肩の冷えやこわばりが気になる場合は、入浴や蒸しタオルで温めてください。熱いものを長時間当てず、心地よく感じる温度で短時間にとどめるのが基本です。
冷房が効いた室内では、カーディガンやストールを着る方法もあります。温めたあとに肩や腕を痛みのない範囲で動かすと、より楽になりやすくなります。
ただし、強く揉む、反動をつけて伸ばすなど、痛みを我慢しながら暖めるようなセルフケアはNGです。
3. 睡眠や体調の変化も記録する
更年期には、肩こりだけでなく複数の症状が重なります。肩だけに注目せず、身体全体の変化を簡単に記録してみてください。
- 肩こりが強くなる時間帯やきっかけ
- 月経の間隔や量の変化
- ほてりや発汗の有無
- 睡眠時間や眠りの状態
- 気分の落ち込みやいらだち
- 身体を動かした日と症状の変化
記録があると自分の傾向を振り返りやすく、病院への受診時にも症状を具体的に伝えられます。不眠や気分の落ち込みが続き、日常生活に影響している場合は我慢せず相談してください。
更年期の肩こりに漢方薬やサプリメントは使える?

肩こりが続くと、漢方薬やエクオールなどを試したくなる方もいます。ただし、これらを使えば更年期の肩こりが必ず改善するわけではありません。
ここからは、漢方薬とサプリメントに関して、それぞれ解説します。
更年期の肩こりは、自律神経の乱れや筋肉の硬さ、姿勢、身体の使い方、運動不足など複数の要因が関係していることが多く、漢方やサプリだけで必ず改善するとは言えません。
肩が上がらない、腕のしびれ、夜間の強い痛みがある場合は、他の疾患が隠れている可能性もあるため、必ず医療機関で診断を受けてください。
>>近くの Nピラティス店舗で更年期の肩こりについて相談する
漢方薬は症状や体質に合わせて選ぶ
更年期の多様な症状に対して、漢方薬が処方されることがあります。日本産科婦人科学会が、更年期障害で処方されることが多いと紹介している漢方薬は、以下の3つです。
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
これらは肩こりだけを基準に選ぶものではなく、ほかの症状や体質も含めて使い分けられます。ただし、漢方薬も医薬品なので、副作用やほかの薬との相性もある点に注意してください。
大豆イソフラボンやエクオールの肩こりへの効果は確認されていない
大豆イソフラボンやエクオールで肩こりが改善すると断定できる、十分な研究は確認されていないのが現状です。
- 豆腐や納豆を食品として食べることと、高濃度のサプリを摂ることは分けて考える
- 短期的な安全性は示されている一方、長期使用の安全性は明らかになっていない
- 乳がんの既往やリスクがある方、治療中の病気がある方は使用前に相談する
大豆イソフラボンのサプリメントや大豆たんぱく質は、更年期のほてりの頻度や程度をわずかに軽減する可能性があります。エクオールについても、複数の研究をまとめた報告(システマティックレビュー)では、ほてりを軽減する可能性が示されました。
ただし、これらは更年期の肩こりへの効果を示す根拠ではありません。くれぐれも過信せず、症状が続くようであれば、ためらわずに婦人科などに相談しましょう。
更年期の肩こり対策にピラティスを取り入れる3つのメリット

更年期の肩こり対策にピラティスを取り入れるメリットは、以下の3つです。
- 首や肩だけでなく、背中や肩甲骨も一緒に動かせる
- その日の体調や運動経験に合わせて負荷を調整できる
- 自分に合った身体の動かし方を確認しながら続けられる
1. 首や肩だけでなく、背中や肩甲骨も一緒に動かせる
ピラティスのメリットは、肩や首だけでなく、肩甲骨や背骨までまとめて動かせることにあります。
腕を真上に上げる動作のうち、約3分の1は肩甲骨が動くことで生まれる範囲です。肩甲骨や背骨が動きにくいままだと、足りない分を首や肩の筋肉が肩代わりすることになります。
肩まわり全体を動かせるようになると、首や肩に集中していた負担が分散され、腕を上げる、後ろを振り向くといった日常動作が楽になります。
- 肩甲骨を上下・前後へ動かす
- 背骨を丸める、伸ばす、ひねる
- 胸まわりを動かしながら呼吸する
- 腕を動かしても肩をすくめない位置を探す
これらを組み合わせて練習を重ねることで、首や肩に頼らず身体を動かす感覚が身についていくでしょう。
2. その日の体調や運動経験に合わせて負荷を調整できる
ピラティスは、その日の体調に合わせて動きの大きさや姿勢を変えられる運動です。
更年期には不眠やほてり、気分の変化などが重なり、日によって体調が変わります。毎回同じ回数や強度で行う運動は続けにくく、無理をすると肩や首に力が入りがちです。
ピラティスではインストラクターがその日の状態を確認し、動きの範囲や負荷をその場で調整します。運動経験が少ない方でも、小さな動きから段階的に始められるのが利点です。
3. 自分に合った身体の動かし方を確認しながら続けられる
ピラティスは、インストラクターと一緒に動きながら、自分に合った動かし方を確認して続けられます。肩をすくめる、胸を張りすぎるといった自分では気づきにくい悪いクセにも気づけるのが特徴です。
肩こり対策は、習慣として続けることが前提になります。自宅でのセルフケアは手軽な一方、さまざまな要因でつまずきやすいのがデメリットです。
- 動き方が合っているかわからない
- 首や肩へ余計な力が入ってしまう
- どの程度動かせばよいか判断できない
- 一人では運動を続けられない
ピラティスなら、自分が力みやすい場面や動かしにくい部分をインストラクターに確認できます。定期的にレッスンを受けることで、運動する時間を生活のなかに組み込みやすくなるでしょう。
更年期の肩こりに関するよくある質問

更年期の肩こりに悩む方から、よくある質問に回答します。
- 更年期の肩こりはいつまで続きますか?
更年期の肩こりが続く期間には大きな個人差があり、一律には決められません。肩こりは、更年期以外にも作業環境、運動不足、ストレス、肩や首の病気などによって起こります。
更年期を過ぎれば必ずなくなるとは限らないため、長引く場合や日常生活に支障が出る場合は医療機関へ相談しましょう。
- 肩こりだけでも婦人科へ相談できますか?
肩こりだけでも相談できます。更年期との関係が気になる場合、婦人科や更年期外来は相談先の一つです。
受診時には、肩こりだけでなく月経の間隔や量、ほてりや発汗、不眠、気分の落ち込み、動悸などの変化も伝えてください。
- 更年期の肩こりでマッサージや整体を受けても大丈夫ですか?
基本的には受けても問題ありません。日本整形外科学会も、肩こりの治療法の一つとしてマッサージ療法を挙げています。
ただし肩こりの原因となる病気が判明している場合は、その治療を優先しましょう。
まとめ:更年期の肩こりは、身体を動かす習慣と受診の見極めが大切

更年期の肩こりは、女性ホルモンだけが影響するわけではありません。姿勢や運動不足なども重なるため、日頃からのケアが重要となります。
まずは30分ごとに身体を動かす、心地よい範囲で温めるといった対策から始めましょう。肩の動かしにくさや腕のしびれ、強い倦怠感などがあるときは、医療機関に相談するのが賢明です。
更年期は、ご自身の身体と向き合う大切なタイミングでもあります。Nピラティスでは、お一人おひとりの身体の状態や生活環境に寄り添いながら、その方に合ったペースでサポートしています。
運動経験がなくても、身体が硬くても心配はいりません。「これなら続けられそう」と思っていただけるよう、私たちも努めます!
Nピラティスは、理学療法士監修の独自の姿勢・動き分析をもとに、800種類以上のエクササイズから一人ひとりに合ったオーダーメイドのマシンピラティスを提供しています。姿勢改善率95%の実績があり、運動から遠ざかっていた方でも始めやすい点が特徴です。
今なら初めての方限定で、通常12,000円のパーソナルレッスンを3,000円でご利用いただけます。1日3名様限定の特別価格なので、ぜひお気軽にご来店ください。








