「ピラティスってリハビリの代わりになるの?」
「病院のリハビリが終わったけど、このまま何もしなくて大丈夫?」
「治療後の運動を自己流で始めて、また痛くなったら怖い…」
ピラティスは、医療のリハビリが終わったあとに体を動かし続ける手段として選ばれることがあります。理学療法士が指導に取り入れる運動のひとつとして、広まってきた背景があるためです。
ただし、ピラティスは医療行為ではありません。医療のリハビリとの違いを知ってから始めましょう。
本記事では、医療のリハビリとピラティスの違いからリハビリ後の運動にピラティスが向いている理由、正しい始め方までを詳しく解説します。
- 医療のリハビリとピラティスの2つの違い
- ピラティスがリハビリに選ばれる4つの理由
- マシンピラティスがリハビリ後の運動に向いている3つの理由
- リハビリ目的でピラティスを始めるときの進め方
Nピラティスでは「リハビリの代わりにピラティスをしたい」というご相談を受けた際、まず診断名・現在の症状・これまでのリハビリ内容を確認します。
医療のリハビリは医師の指示のもとで行われ、保険制度上、日数にもルールがあります。一方で、終了後も運動を続けることが必要なケースは少なくありません。
「リハビリ後の運動の受け皿」としてピラティスをどう活用できるのかを知りたい方は、ぜひ記事を最後までご覧ください。
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ピラティスは「動くリハビリ」として選ばれている

ピラティスは「動くリハビリ」として、治療後の運動に選ばれています。硬くなった筋肉をゆるめ、働きにくくなった筋肉を使えるようにする流れが、理学療法の考え方と重なっているためです。
慢性的な腰の痛みが残る人では、痛みと動かしにくさの改善が研究で確認されています。治療が終わったあとに体を動かし続ける手段として、有力な選択肢になります。
ただし、ピラティスは医療行為ではなく、保険診療のリハビリとは別のものです。治療中の方は、まず主治医に運動の可否を確認してください。

医療のリハビリとピラティスの2つの違いを解説

医療のリハビリとピラティスの主な違いは「健康保険が使えるか」と「医師の指示のもと行う治療か」の2つです。
混同したまま始めると、保険や治療の扱いで行き違いが起きます。まず、以下の表で全体を確認してください。
| 項目 | 医療のリハビリ | ピラティス |
|---|---|---|
| 健康保険 | 使える | 使えない |
| 行う人 | 医師の指示を受けた理学療法士 | インストラクター |
| 位置づけ | 治療 | 運動指導 |
| 目的 | 低下した機能の回復 | 回復したあとの維持や機能向上 |
| 期間 | 日数の上限あり | 上限なし |
ここからは、上記を詳しく解説していきます。
1. 健康保険が使えるかどうか
医療機関のリハビリは、診断や治療内容などの条件を満たせば健康保険が適用されます。一方、一般的なピラティススタジオの料金は全額自己負担です。
リハビリには、発症日や手術日などを起点とした標準的算定日数があり、これを過ぎると保険適用外となります。ただし、日数を超えても状態によっては継続できる場合があるため、自己判断で通院をやめず、主治医や担当の理学療法士に確認してください。
なお、一般的なピラティススタジオの利用料は、医療費控除の対象にならない点にも注意しましょう。
2. 医師の指示のもとで行う治療かどうか
医療機関のリハビリは法律にもとづき、医師の指示を受けた理学療法士などが治療の一部として行います。一方、ピラティススタジオのレッスンは診療ではないため、治療にはあたりません。
たとえ理学療法士の資格を持つインストラクターが指導しても、医師の指示のない運動指導は治療ではない点に注意してください。
また「メディカルピラティス」という名称にも、医療上の定義はありません。名称だけで「治療を受けられる」と判断しないようにしましょう。
ピラティスがリハビリに選ばれる4つの理由

ピラティスがリハビリに選ばれる理由は、以下の4つです。
- もともと動けない人のために生まれた運動だから
- 筋肉を鍛えるのではなく、使う順番を整え直すから
- 慢性的な腰の痛みで改善が確認されているから
- 動かない期間が長引くほど、戻りにくくなるから
1. もともと動けない人のために生まれた運動だから
ピラティスは、もともと動けない人のために生まれた運動です。第一次世界大戦中に、負傷者の運動を助ける方法として考案されたのが誕生のきっかけとなります。
ピラティスには、あお向け・横向き・座位・立位など、さまざまな姿勢で行うエクササイズがあります。マシンを使う場合は、スプリングの強さや可動範囲も調整が可能です。
「起き上がれない人でも運動できるようにする」という発想が出発点のため、回復途中の人と相性がよいのです。
2. 筋肉を鍛えるのではなく、使う順番を整え直すから
ピラティスの目的は、筋肉を太くすることではなく、身体を動かすときの筋肉の使い方を整え直すことです。
筋トレが1つの筋肉に負荷をかけて鍛えるのに対し、ピラティスでは複数の関節を連動させながら、どの筋肉から働かせるかを練習します。
治療後も痛みや動かしにくさが残る方は、筋力そのものより、本来使うべき筋肉が働かず別の部位が代わりに動いていることが多いです。ピラティスでは全身の筋肉を連動させて動かすことで、硬くなった部分をゆるめ、働きにくくなった部分から使えるようにします。
3. 慢性的な腰の痛みで改善が確認されているから
慢性的な腰の痛みにおいては、ピラティスによる改善が研究で確認されています。世界の医療情報をまとめている「Cochrane(コクラン)」が10件の研究・510人を分析したレビューで、痛みと日常動作のしにくさの改善が見られました。
また、日本整形外科学会と日本腰痛学会が監修する「腰痛診療ガイドライン2019」でも「慢性腰痛に対する運動療法は有用である」としています。
ただし、推奨されているのは運動療法全般で、ピラティスを名指ししたものではありません。とくに痛みが出たばかりの時期は、ピラティスよりも受診を優先してください。
4. 動かない期間が長引くほど、戻りにくくなるから
ケガで動けない期間が長引くほど、体は元に戻りにくくなります。体を動かさないと、以下の悪循環に陥るためです。
- 痛みを避けて動く量が減る
- 動かない部分の筋肉が固まる
- さらに動きにくくなる
この悪循環を止めるには、痛みの出ない範囲で体を動かせる環境が必要です。ピラティスなら負荷や動く範囲を細かく調整できるため、治療のあとに運動習慣をつくる手段として適しています。
マシンピラティスがリハビリ後の運動に向いている3つの理由

マシンピラティスがリハビリ後の運動に向いている主な理由は、以下の3つです。
- 寝た姿勢から始められる
- マシンのバネが動きを補助してくれる
- 低い運動強度でも改善に差が出にくい
どの動きから始めるかは症状や目標によって異なるため、Nピラティスでは、これまでの経過を確認したうえで無理のない内容をご提案しています。
体は各部位がつながって動くので、腰にお悩みの方でも股関節や胸まわりの動きをあわせて確認させていただきます。症状のある部位だけでなく、全身を動かしながら身体の使い方を整えましょう!
1. 寝た姿勢から始められる
マシンピラティスは、ベッドのような台の上で、寝たまま運動が可能です。あお向けやうつ伏せのまま体を動かせるため、脚に体重をかけられない状態でも取り組めます。
ピラティスにはマットの上で行う方法もありますが、筋力だけで姿勢を保つ必要があります。筋力が戻っていない段階でマットから始めると、本来使いたいお腹や背中ではなく、首や前ももの力で身体を支えてしまいがちです。
まだ立って運動するのが不安な時期こそ、寝た姿勢から始められるマシンピラティスがおすすめです。
2. マシンのバネが動きを補助してくれる
マシンのバネは、負荷をかけるだけでなく、動きを助ける役割も果たします。バネをつなぐ位置や強さを変えれば、動かしたい方向へ引き上げる力として使えるためです。
たとえば、自力では脚を上げられない人でも、バネに支えてもらえば動かせます。足りない力をバネが補ってくれるので、肩や首に余計な力を入れずに、狙った部位だけを動かす練習が可能です。
自分の力で体をうまく動かせない時期でも運動を始められる点が、リハビリ後にマシンピラティスが向いている理由です。
3. 低い運動強度でも改善に差が出にくい
ピラティスは、低い運動強度でも高強度と改善に差が出ないことが報告されています。論文データベース「PubMed(パブメド)」にある168人を対象とした研究でも、痛みと機能の改善は両者で変わりませんでした。
しかも、体の不調が出た人は、高い強度のほうが多く報告されています。つまり、無理に強度を上げても負担が増えるだけということです。
回復途中では「きつい運動はできない」と不安になりがちですが、ピラティスは強度を出せることが前提の運動ではありません。自分に合った軽い負荷のまま、安心して始められます。

リハビリ後にピラティスを取り入れやすい人の3つの特徴

リハビリ後にピラティスを取り入れやすい人の特徴は、以下の3つです。
- 慢性的な腰の痛みが残っている
- 膝や股関節が動かしにくい
- 手術やけがの治療が終わっている
Nピラティスには、医療機関でのリハビリを終えた40〜50代の女性が比較的多く来られています。肩なら痛みは落ち着いたものの腕の上がりにくさが残っている方、腰痛ならリハビリ終了後も服薬しながら痛みを管理している方が少なくありません。
「痛みをもう少し軽くしたい」「動かせる範囲を広げたい」「日常生活でもっと動きやすくなりたい」という希望をお持ちの方は、ぜひNピラティスにお越しください。
1. 慢性的な腰の痛みが残っている
具体的には、3ヶ月以上腰の痛みが続いている方は、ピラティスの効果を得やすいといえます。
慢性的な腰の痛みの特徴としては、以下のとおりです。
- 夕方になると腰が張る
- 朝は腰がこわばって起き上がりにくい
- 座ったあとの立ち上がりで腰が伸びにくい
リハビリが終わっても痛みが完全には消えていない方こそ、ピラティスを検討してみてください。
2. 膝や股関節が動かしにくい
膝や股関節が動かしにくい方も、ピラティスに取り組みやすいタイプです。マシンピラティスなら脚に体重をかけずに動かせるため、立って行う運動が難しい段階でも始められます。
膝や股関節が動かしにくいとき、原因が関節にあるとは限りません。足首の硬さや骨盤の傾きが、動かしにくさにつながっているケースもあります。
ピラティスは痛む部分だけを動かすのではなく、足首や骨盤も含めて全身の動きを整えていきます。だからこそ、原因が1ヶ所に絞れない膝や股関節の不調と相性がよいのです。
3. 手術やけがの治療が終わっている
手術やけがの治療が終わった人には、ピラティスが次にする運動として向いています。
ピラティスでは、動きの範囲や負荷を1つずつ決められます。そのため「どこまで動かしていいか分からない」時期でも運動を始められるからです。
ただし、主治医から避けるべき動きを指示されている場合は、遵守する必要があります。予約時に既往歴や手術歴を伝え、指示に沿って内容を組んでもらえるピラティススタジオを選びましょう。

リハビリ目的でピラティスを始めるときの進め方

リハビリ目的でピラティスを始めるときは、以下の3ステップで進めてください。
- 主治医にピラティスをしてよいか確認する
- ピラティスを受けるスタジオを選ぶ
- 低い強度から始めつつレッスン後の状態を記録する
1. 主治医にピラティスをしてよいか確認する
まずは主治医に、ピラティスをしてよいか確認しましょう。症状と治療の経過期間によって、してよい動きは変わるためです。
確認した内容は、そのままスタジオへ伝えてください。「反らす動きは避けて」など具体的な指示が出ていれば初回にそのまま共有し、指示がない場合は「靴下をはくときに痛む」のように痛みが出る場面を伝えましょう。
くれぐれも、治療をやめてピラティスに切り替える判断は、自分でしないのがポイントです。
2. ピラティスを受けるスタジオを選ぶ
ピラティススタジオは、主治医の指示を共有しやすい場所を選んでください。ピラティスを受けられる場所は主に以下の3つで、体の状態をどこまで踏まえてもらえるかに差があります。
- 医療機関
- 理学療法士が在籍するスタジオ
- 一般のスタジオ
理学療法士が在籍していれば、既往歴や手術歴を踏まえて内容を組んでもらえます。どこを選ぶ場合も、以下の3点を確認してください。
- 既往歴・手術歴・現在の症状を初回に伝えられるか
- 主治医から出ている避けるべき動きを共有できるか
- グループではなくパーソナルを選べるか
3つとも満たしていれば、治療後の体でも安心して任せられるスタジオといえます。
3. 低い強度から始めつつレッスン後の状態を記録する
ピラティスは、低い強度からスタートするのがポイントです。無理に高強度の運動にしなくても、改善にあまり差はでません。
また、レッスン後の状態は必ず自分で記録しましょう。記録するのは、レッスン直後・当日夜・翌朝の3回だけで構いません。翌朝まで体に痛みが残るのなら、その日のレッスンが体に合っていないサインです。
記録が残っていれば、「前回の反る動きのあとに痛みが出た」とインストラクターに伝えられます。体の状態に応じてレッスンを組み直してもらえれば、無理なく続けられます。
ピラティスとリハビリに関するよくある質問

ピラティスとリハビリについて、よくある質問をまとめました。
- 痛みがあるのですがピラティスはできますか?
痛みの原因がはっきりしていない状態では、医療機関への受診をおすすめします。診断を受けたうえで、主治医にピラティスをしてもよいか聞いてみてください。
主治医からの許可が出たら、まずは低い強度から始めましょう。
- リハビリとピラティスは併用できますか?
保険のリハビリを受けている期間に、無理にピラティスを行う必要はありません。内容が重複すると、どちらの効果か判断できなくなる点もデメリットです。
もし併用したい方は、主治医や担当の理学療法士に相談してから決めてください。通院と並行して始める場合も、始めたことを主治医に伝えましょう。
- メディカルピラティスとは何ですか?
「メディカルピラティス」とは、医療機関や理学療法士が関わるピラティスを指して使われることが多い名称です。ただし「メディカル」と付いていても、医療行為ではありません。
名称ではなく、誰が指導するのか・医療機関との連携があるのかで受ける場所を判断するのがおすすめです。
- ピラティスのリハビリはどこで受けられますか?
ピラティスは医療機関・理学療法士が在籍するスタジオ・一般のスタジオで受けられます。
注意点として、整形外科やクリニックが提供している場合も、保険診療にはなりません。受ける際は、1回あたりの費用や時間、担当者の資格を予約前に確認しておきましょう。
- 理学療法士がいるスタジオを選ぶメリットは何ですか?
理学療法士がいるスタジオは、既往歴や手術歴を踏まえて、避けるべき動きを判断してもらいやすい点がメリットです。主治医からの指示を共有したときにも、内容へ反映してもらいやすくなります。
まとめ:ピラティスは治療後を支える運動としておすすめ

ピラティスは、硬くなった部分をゆるめ、働きにくくなった部分を使えるようにする運動です。この流れが理学療法の考え方と重なるため、「動くリハビリ」として治療後の運動に選ばれています。
マシンなら寝た姿勢・低い強度から始められ、回復途中でも取り組みやすいのが強みです。医療行為ではない点を理解したうえで、治療後を支える運動として取り入れてみてください。
Nピラティスの体験レッスンでは、リハビリ後の方にこれまでの治療経過や残っている症状を丁寧に確認し、どのような動きを行うのかを説明してから身体を動かします。
大切にしているのは「できるだけ痛みを出さないこと」と「楽しく身体を動かせること」です。「また痛くなるのが怖い」という方こそ、続けられる運動方法を一緒に見つけていきましょう!
Nピラティスは、理学療法士監修の独自の姿勢・動き分析をもとに、800種類以上のエクササイズから一人ひとりに合ったオーダーメイドのマシンピラティスを提供しています。姿勢改善率95%の実績があり、リハビリを終えたばかりの方でも無理なく続けられる点が特徴です。
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