側弯症は運動で治る?
側弯症は整体で治る?
このような情報に惑わされないように正しい情報をNピラティスが伝えていきます。まだまだ日本では側弯症の治療には積極的ではありません。
正しい医学的な知識とデータと海外の情報をしっかりとNピラティスがお伝えしていきます。
側弯症とは?
そもそも側弯症とは脊椎が側弯し、ねじれも加わっている状態です。
側弯の角度が最低でもコブ角が10°以上であることが側弯症の定義とされています。(コブ角とは、目的とするカーブの背骨が一番傾いている背骨と背骨の間の角度です。)
側弯症のチェックには
- 頭の傾き
- 肩、肩甲骨の高さ
- 肩甲骨の内側が浮き出ているか
- 背骨のねじれ
- ウエストラインの左右差
- 骨盤の高さ
- 肋骨の凹凸左右差
などがあります。鏡でチェックしてみましょう。
側弯症にも分類がある
1.原因が特定できない特発性側弯症(80%を占める)
2.先天的な骨の異常による側弯症
3.神経障害で脊柱を支える筋が麻痺して起こる側弯症
となります。多くの場合が「1」です。
また重症度としては骨と骨の角度である「コブ角」が指標として使われます。
- 軽度:20°未満
- 中等度:21-35°
- 中等度〜重度:36-40°
- 重度:41-50°
- 重度〜かなり重度:51-55°
- かなり重度:56°以上
側弯症は手術したほうがいいの?
側弯症で手術をすることはまれです。
側弯症の発生率は2-3%、そのうち手術をする人は0.1~0.3%と非常に少ないです。手術条件となるのはコブ角が40度以上になる時です。
側弯症の手術は矯正ではなく、固定をするものになります。柔軟に動く背骨の動きを止めてしまう方法なので、代償は大きいです。慎重に医師と相談して決めましょう。
一般的な治療方法は
- コブ角度25度未満→経過観察
- 25度以上→装具療法の適応
- 胸椎カーブ45~50°以上→手術適応
- 腰椎カーブ40°以上→手術適応
となっております。対処は早ければ早いほどいいので、コブ角10度でも専門家に相談してください。
側弯症が進みやすい時期とは
もっとも多い特発性側弯は以下のように分類されます。
- 乳幼児期側弯症(0-2歳)
- 学童期側湾症(3-9歳)
- 思春期側弯症(10-17歳)
- 成人側弯症(18歳以上)
上記のうち、6-24ヶ月、5-8歳、11-14歳で進行しやすいと言われています。
側弯症のリスクとは?
側弯症のリスクとして考えられているのが
- 背骨の成長速度が著しい(11-14歳)時期に進行しやすい
- 関節が柔らかい、痩せ型で筋力が弱いと進行しやすい
- 骨の形成する機能が不足とリスクになる
- 年齢が若いほど進行のリスクは高い
- 側弯の角度が大きいほど進行のリスクは高い
- カーブが2個以上の場合は進行しやすい
- 女性の方が進行しやすい
などがあります。
側弯症やってはいけないこと
- 凹凸を助長するようなストレッチ
- 日常生活で猫背になる時間が長い
- 自分の判断でコルセットを外してしまうこと
- 医師の診断を受けないこと
- 無資格の整体やストレッチだけでなんとかしようとすること(側弯症には医学的な知識が必要です)
です。側弯症は難しい病気です。だからこそ医療の専門家としっかりと対処していくことが大切になります。
側弯症がすすむ順番
- 背骨のS字カーブがなくなる
- 後ろから背骨をみた時に横に移動する。多くの場合は右に。
- また、上から見ると背骨は右にねじれる。
側弯症は「胸椎」という背骨から変形が起こります。
右中心の変形になるのは心臓の臓器の位置関係からと言われています。側弯症は胸椎の変形から始まり、徐々に上下の背骨に影響を及ぼしていきます。
側弯症のためのトレーニングの目的は4つ!
- 背骨の変形の進行防止・改善
- 痛みの改善
- 見た目の改善
- 呼吸機能の改善
これらがトレーニングの目的になります。
側弯症に対する装具療法
側弯症に対して、進行予防や速度をゆるめるためには装具と装着時間が重要になります。
装具は変形と逆パターンの装具が必要になります。日本では対称的な装具も多く、ただ締め付けれらる装具は検討しましょう。
装着時間は短時間では効果がなく、1日23時間、最低でも18時間が必要と言われています。
また成長期には身長も伸びるため、適切に修正していくことがたいせつです。
側弯症に効果的な運動や方法は?
Nピラティスでも行う側弯症に対する運動方法をお伝えします。
1.背骨を上下に伸びる感覚をもつ
これを専門用語でエロンゲーションとよびます。背骨を上下に伸ばすような感覚をもつことで、背骨が潰れて変形することを予防していきます。ピラティスでは特にこの上下に伸びる感覚が養われます。
2.背骨の凹凸と逆方向の運動を行う
- 背骨が縮まっている方向に対しては広げる運動を
- 背骨が伸びている方向に対しては縮める運動を
おこないます。均等のストレッチではなく、アンバランスを修正するために、ピンポイントでストレッチを進めていきます。
3.呼吸で内側の圧力を強くする
背骨が変形して潰れてくると呼吸にも悪影響を及ぼします。それを防ぐためには、呼吸で内側の圧力を強くして変形を予防していきます。これを腹腔内圧と呼びます。ピラティスの呼吸で肋骨を膨らませて背骨を安定させていきます。
4.背骨の筋力をつける
海外の論文で言われているのが「背筋の筋力低下」です。背骨が重力で負けないようにトレーニングしていくことがたいせつです。さらにインナーマッスルである腸腰筋・多裂筋のトレーニングも重要です。
5.装具・インソール
運動していない時間は装具やインソールでゆがみを整えていきます。
Nピラティスが行う側弯症のケア
- 側弯症のカーブ、痛み、変形の状態をチェック
- 背骨の凹凸部分に対して真っ直ぐになるような施術とピラティスを行う
- 呼吸で肋骨を広げる運動を行う
- トレーニングを行う(背骨、骨盤が重力に負けないように)
- 自宅でできるトレーニング指導
となります。側弯症は1回でどうにかなる疾患ではありません。
整体1回でどうにかなるのも誇大広告です。
側弯症は単純ではありません。
根気よく自宅でのトレーニングが必要になります。専門家の力が必要になります。
Nピラティスで側弯のお悩みで来店いただいたお客さまの変化です↓
1人1人の側弯の原因や背中の痛みは異なります。
当店では国家資格を持った理学療法士が担当します。
ぜひ側弯症で困っている方は一度Nピラティスへご相談ください。